青春18きっぷでめぐる千葉の姫神様⑤ 厄除開運・八方除の御神徳のある千葉神社に参拝

青春18きっぷでめぐる千葉の姫神様⑤ 厄除開運・八方除の御神徳のある千葉神社に参拝

主祭神
北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)

→天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)と同じ神様とのこと

相殿神
経津主命(ふつぬしのみこと)
日本武尊(やまとたけるのみこと)

青春18きっぷでめぐる千葉県の姫神様の四つ目の神社は、千葉の方にはお馴染みであろう千葉神社に参拝させて頂きました。

こちらの千葉神社の御祭神は姫神様ではありませんが、千葉に来たならば千葉神社に参拝せぬわけにはいきません。
というわけで、千葉神社にも参拝させて頂きました。

しかし千葉神社ですが、よくよく知ると、特徴のある神社だったりします。

さて、
こちらの千葉神社はもともとお寺の色が強かったようです。
ですが神仏分離の際に神社を名乗ることを選ばれたようです。

もともとお寺だった名残が楼門や、主祭神の北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)のお名前からも窺えます。

そしてこちらの北辰妙見尊星王もまた、に関わりのある神様でもあります。

人々にとって星や月がよくないものとされていた時代もあったようです。
ですが、北辰妙見尊星王は非常に篤く信仰されてきた神様です。

そのことから、
ある時代から星は信仰の対象となったことが想像できます。

もしくは時代に関わらず、ある地域では昔から今日に至るまで星は信仰の対象であったのかもしれません。

千葉神社の主祭神である北辰妙見尊星王から、人々の星(=夜)に対する考え方というものが見えてくるのかもしれません。




千葉神社へのアクセス

〒260-0018 千葉県千葉市中央区院内1丁目16−1
JR千葉駅から徒歩15分ほど

生涯でほとんど千葉に立ち寄ることのない埼玉県民には、千葉駅から千葉神社への道のりは迷いやすいぞ!
(個人の感想です)

いざ、 北辰妙見尊星王を祀る千葉神社に参拝

千葉神社は都市部にあります。
そのため境内の周囲は道路や建物が立ち並んでいます。
しかしそのようななかでも、千葉神社の境内は、現代でもしっかりと残されているのです。

こちらが千葉神社の楼門です。
正確には神社では見ることのない楼門と社殿が複合建築物であり、尊星殿というお名前なのだそうです。

楼門や、少し丸みを帯びた狛犬からもお寺の要素が感じられます。

ちなみに楼門の右手の方にも境内への入り口があり、そちらには鳥居と雄々しい狛犬がいらっしゃったりします。

尊星殿の内部には福徳殿があります。
八方それぞれに干支が記されていますので、おそらく自分の干支の宮に参拝するのがよいのかと。

方位方角・五行・十二支・人間の身体各部等の役割を、八角形に配された八つの各星宮が個々に担い守護しているのだとか。

尊星殿を抜けると本殿(拝殿)がそびえています。

たいへん立派で荘厳であります。

本殿の左手の方へ向かうと、数々の摂末社があります。

こちらが千葉天神。
御祭神は菅原道真公。
本殿の左に並んで鎮座されています。

千葉天神の手前にはお寺でよく見かける、煙を体にかけるあれがあります。

千葉天神の右手には御力石が三つ並んでいます。
奥から、北辰石、三光石、四拾五縁石です。

千葉神社の向かいにあるのが美寿之宮(みずのみや)です。
御祭神は水御祖大神 (みずのみおやのおおかみ)。

こちらのご神水は少量なら頂けます。

こちらが亀岩。
撫でると福運を授かることができるのです。

こちらが浮島を模したところにある厳島神社です。
御祭神は市杵嶋姫命 (いちきしまひめのみこと)。または弁天様です。

こちらがずらりと並んだ摂末社です。

手前から
姥神社(うばじんじゃ)。
御祭神は妙見様の姥(乳母)。

星神社。
御祭神は星香々背男神 (あめのかがせおのかみ)

石神社。
磐長姫命 (いわながひめのみこと)。

稲荷神社。
御祭神は稲倉魂命(いなくらたまのかみ)、保倉神(うけもちのかみ)、稚産霊神(わくむすびのかみ)。

金刀比羅宮。
御祭神は金山彦神 (かなやまひこのかみ)、大物主命 (おおものぬしのかみ)。

西之宮。
御祭神は事代主神 (ことしろぬしのかみ)。

八幡神社。
御祭神は誉田別命 (ほんだわけのみこと)。

天神社。
御祭神は菅原道真公 (すがわらのみちざねこう)。

日枝神社。
御祭神は大山咋命 (おおやまくいのみこと)。

三峰神社。
御祭神は伊邪那美神 (いざなみのかみ)。

神明社。
御祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)。

御嶽神社。
御祭神は国常立尊 (くにのとこたちのみこと)、大山祇神 (おおやまづみのかみ)、瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと)。

※神社名、御祭神は千葉神社ホームページまま

千葉神社には多くの摂末社があります。
公式ホームページには神社や御祭神のお名前だけではなく、それぞれの御神徳も丁寧に記載されていますので、興味のある方はご覧ください。

千葉神社の御由緒

平安時代末期、関東南部を広く統治した平良文(たいらのよしぶみ)は、戦のたびごとに妙見様に祈願してその御加護をいただき、常に大勝利を収めておりました。この良文公を祖とする千葉氏は、一族郎党の守護神として妙見様を各地にお祀りし、代々熱烈な信仰を捧げてまいりました。
千葉氏の三代目である平忠常(たいらのただつね)の頃、千葉の地にお祀りされていた香取神社の境内:香取山(かんどりやま)の一画に、千葉氏によって妙見様の御分霊(=分身)をお祀りする祠が建てられました。(年代不詳)

この祠に、眼の病気を患った第66代・一条天皇が眼病平癒の願を掛けたところ、即座に病が完治したことから、一条天皇は薄墨の御綸旨と「北斗山金剛授寺」という寺号を贈って感謝のお気持ちを示されました。
忠常公は、賜った貴い寺号に見合うようにと伽藍一切を整備し、自らの次男・覚算(かくさん)を大僧正に就け、長保2年(西暦1000年)旧暦9月13日、「北斗山金剛授寺」を中興開山しました。

千葉氏とも縁の深い源頼朝は当社に参詣し、自筆の願文・太刀・武具などを奉納して平家打倒を願い、ついに武運を開くに至りました。
千葉神社ホームページより一部抜粋)

御由緒から、北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)は武士から広く信仰を集めていたことが見て取れます。

また一時期は香取神宮の境内に社があったようです。

武士から信仰が篤く、香取神宮の境内にも鎮座されていたことから、相殿神が香取神宮の御祭神の経津主大神(ふつぬしのおおかみ)であることも納得できます。

香取神宮のご紹介はこちらをクリックしてください。

千葉神社の本殿(拝殿)のご紹介

主祭神
北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)

→天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)と同じ神様とのこと

相殿神
経津主命(ふつぬしのみこと)
日本武尊(やまとたけるのみこと)

主祭神の北辰妙見尊星王(ほくしんみょうけんそんじょうおう)が武士から篤く信仰されていたことから、『武』に関わりのある神様であることが推測されます。

また、北辰妙見尊星王は天の中央を定位とする北辰(ほくしん=北極星と北斗七星)の御神霊であるのだそうです。
このことから、武士の時代には星や月に対して悪い印象がなかったことが想像できます。
むしろ月明りや星明りは、戦場において役立つものだったのかもしれません。

また、北辰妙見尊星王=北極星(=天の中心)といったところから、天之御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)と同一視されるようになったと考えられます。
おそらく千葉神社が神仏分離の際に神社を名乗ることを選んだ際に、北辰妙見尊星王と天之御中主大神が同一視されるようになったのだと思われます。

さて、
こちらの千葉神社の主祭神である北辰妙見尊星王は、北辰(北極星と北斗七星)であることから、星の神様であると考えられます。

そして主祭神である北辰妙見尊星王が星の神様ならば、摂末社のなかで気になるのが星神社です。

摂末社の一つである星神社。
御祭神は星香々背男神 (あめのかがせおのかみ)です。
またのお名前を甕星香々背男(みかぼしかがせお)ともいいます。

甕星香々背男といえば、あの『武』の神様としてたいへん有名な、鹿島神宮の御祭神である武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)でさえ鎮圧しきれなかった悪神です。

そして現在の茨城県の大甕神社に祀られている神様でもあり、お名前にあるように『星』の神様(金星)とされている神様でもあります。

大甕神社のご紹介はこちらをクリックしてください。

甕星香々背男に興味のある方はこちらをクリックしてください。

その甕星香々背男が、北極星と北斗七星の神様とされる北辰妙見尊星王を祀る千葉神社の摂末社に祀られていることに、どこかつながりを感じます。

やはり甕星香々背男という神様は、昔の関東(現在の茨城や千葉)では悪神ではなく、崇められる神様だったのかもしれません。

千葉に来たので千葉神社に参拝させて頂かなくては!
そんな思いで参拝させて頂いた千葉神社で、まさか甕星香々背男を祀る神社に遭遇するとは思いもしませんでした。

やはり実際に参拝させて頂くと、思いもよらぬ出会いがあるものです。

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