長野は松本の神社⑥ミシャグチ神の一つの形か?しゃもじが置かれた社宮司神社に参拝

長野は松本の神社⑥ミシャグチ神の一つの形か?しゃもじが置かれた社宮司神社に参拝

御祭神
不明

長野は松本市の神社の6つ目の神社です。

前回の大宮神社に続き、
松本市大字大村にある社宮司神社に参拝させて頂きました。

こちらの社宮司神社ですが、
おそらく『しゃぐうじ』神社とお読みします。

しゃぐうじ。
みしゃぐうじ、と考えると、ミシャグチ神が連想されます。

今回はミシャグチ神とのかかわりが推測される、
松本市にある社宮司神社のご紹介です。




松本市にある社宮司神社へのアクセス

〒390-0304 長野県松本市大字大村221
JR松本駅から4kmほど

社宮司神社への入り口はちょっと分かりづらいぞ!
でもその入口がとてもすてきなのだ。

いざ、ミシャグチ神を連想させる社宮司神社に参拝

こちらの社宮司神は、
住宅地の細い路地を入った先に鎮座されています。

社宮司神社へと延びる道。
なんともすてきな風景が広がっています。

そしてこちらが社宮司神社の鳥居です。

こちらが本殿(拝殿)です。

こちらの本殿(拝殿)ですが、以前は萱葺きだったそうです。
最近になって現在の瓦屋根に葺き替えたそうです。
(たまたまお会いした近所の方に教えていただいた)

web検索すれば萱葺きの社宮司神社の姿を見ることができます。
興味のある方は検索してみてください。

そしてこちらの本殿に、

なんと、しゃもじがあるではありませんか!

なぜここにしゃもじが・・・。

一説によるとシャモジという音と、ミシャグチの音が似ているからなのだとか・・・。
もしくはしゃもじは女性的な要素を表すのだとか・・・。

また境内にはやはり道祖神もいらっしゃいます。

長野といえば道祖神、ですからね。
そしてやはりこちらの道祖神も夫婦で描かれています。

松本市にある社宮司神社の御由緒のご紹介

境内にある由緒が気には以下のようにあります。

社宮司の本社は諏訪明神上社の神主守矢家の祝殿である

と。
そう、
こちらの社宮司神社は諏訪神社上社と神主の守矢家と関係のある神社なのです!
(諏訪大社上社や守矢家については後日ご紹介させていただきます)

ミシャグチ神を連想させる社宮司神社の御祭神のご紹介

御祭神
不明

こちらの社宮司神社の御祭神は不明です。
境内にある由緒書きにも神様のお名前の記載はありません。

社宮司神社というお名前から、
ミシャグチ神を祀っていると考えることもできます。

さて、
実はこちらの社宮司神社を参拝させていただいた際、
たまたまお会いした地元の方にお会いすることができました。
そしてその地元の方によると、

社宮司神社に祀られているのは女性の神様とのことです!

地元の方がそうおっしゃるのであれば信憑性がある気がします。
なぜなら土地の神社のことをよく知っているのはその土地に住まう人々だからです。
(その土地の伝承、というより当たり前の話を、他所の土地から来た私だと分かりませんから)

こちらの社宮司神社に祀られているのが女性の神様だとすれば、
ミシャグチ神も女性の神様と考えてもいいのでしょうか?

社宮司神社の御祭神からミシャグチ神について考察する

さて、
ミシャグチ神について考察を始める前に、
いくつか社宮司神社でお会いした地元の方に教えていただいた情報を開示します。

①社宮司神社の御祭神が女性である理由

社宮司神社の所在地は、松本市大字大村です。
その社宮司神社から西の方面に、松本市横田という土地があります。

地元の方に教えていただいたのですが、
かつて横谷には歓楽街のようなものがあったのだそうです。

つまり『性』を生業とする女性がいた時代があったと思われます。

その女性たちが信仰した神社が社宮司神社だったのかもしれません。
そして横田で働いていた女性たちもまた、社宮司神社に祀られるようになったのかもしれません。
彼女たちの悲哀を鎮める目的で。

そう考えると、社殿にしゃもじが置かれていたことにもつながるような気がします。
しゃもじは女性を表すものとも取れるようですから。

②社宮司神社の社務所には木彫りの男根が飾られている

社宮司神社の社殿の脇に、社務所があります。
たまたまお会いした地元の方が社務所の鍵をお持ちだったので、私も社務所に入れていただきました。

そして私は社務所のなかで見たのです。
木彫りの男根を。

地元の方にお聞きすると、
やはりそれは男根なのだそうです。
そしてその地元の方曰く、

御柱祭の御柱も、(地元の人は)男根と思っている」と。

そう、
安曇野と松本、そして諏訪(今後ご紹介)の土地を見て回って気がついたのですが、
長野の地には男根信仰(=生殖器信仰)があるようなのです!

それは夫婦が描かれた道祖神からも十分に推測できることです!

生殖行為=繁栄
ですからね。

そう、
社宮司神社の社務所に木彫りの男根があることから、
長野の地では男根信仰(=生殖器信仰)が根付いていたことが考えられます。

男根信仰からミシャグチ神について考察する

これは松本市にある社宮司神社だけではなく、
松本や諏訪にある多くの神社に共通して『男根』の存在が見えてきます。

しかし、
神社の御祭神は女神(姫神)であることが多いようにも感じました。

長野は松本や諏訪の土着の神様といえばミシャグチ神。
そして松本の社宮司神社の御祭神は女神とされている・・・。

そこから導き出される一つの答えとして、
ミシャグチ神は女神ではないか?
というものがあります。

もちろんミシャグチ神は精霊信仰が起源とされていて、
ミシャグチ神は特定の形を持たず。樹々や石などにも宿る神様とされていることは知っています。

しかしそれでも、
後世になってミシャグチ神は女神となったのではないかとも思うのです。

もしミシャグチ神が女神であれば、
松本や諏訪の神社に男根があることが理解できる気がします。

女神に男根。

それは生命を育むことにほかなりません。
子孫繁栄こそ、人々が望む最たるものだったのかもしれません。

ミシャグチ神や男根信仰については諏訪の神社のご紹介でさらに触れていきます。
興味のある方は諏訪の神社のご紹介をご覧ください。

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