青春18きっぷでめぐる水の都④ 恋人の聖地?来宮神社に参拝

青春18きっぷでめぐる水の都④ 恋人の聖地?来宮神社に参拝

御祭神
五十猛命(いそたけるのみこと・いたけるのみこと)
大己貴命(おおなむちのみこと)
日本武尊(やまとたけるのみこと)

こちらの来宮神社は、きのみや神社とお読みします。
参拝させて頂いた率直な感想は、たいへんきれいな神社ということです。
もう本当にきれいな神社です。
今まで参拝させて頂いた神社のなかで、もっともきれいな神社といっても過言ではない!

そしてこちらの来宮神社に参拝させて頂いて驚いたのが!

カップルが多い!!!

どうも来宮神社はカップルや女性に人気がある神社のようです。
境内には

このようなステキなものも。

来宮神社のホームページによると、

「結び葉」とは春に御神木大楠にも見られる親の葉と子の葉が重なっている状態の事を指し、「繋ぐ」という意の枕詞です。
(来宮神社ホームページより引用)

ここから、

結び葉=繋ぐ=縁結び

となったものだと思われます。

そして御神木の大楠とあるように、

全国でも2位の大きさという、楠の巨木があるのです!

この幹回り・・・。
圧倒されます。

今回はさまざまな魅力を持つ、来宮神社をご紹介させて頂きたいと思います。




恋人の聖地?来宮神社へのアクセス

JR来宮駅から徒歩5分ほど

来宮駅の電車の本数は少ないぞ!
参拝前に帰りの電車の時間を調べておくと後で泣かなくてもいいぞ!

来宮神社のホームページを見るといっそう分かりやすいぞ!

来宮神社のホームページ(アクセス)

いざ、来宮神社に参拝

雅な参道を進む

こちらが来宮神社の鳥居。

鳥居はそこまで大きくないのですが、雰囲気がたまりません。
なにせ鳥居をくぐった先に広がっているのが、

この光景です。
美しい。

鳥居をくぐったところに、

境内図があります。
・・・おしゃれすぎない!?

こちらが由緒書き。

参道を進むと左手に稲荷神社があります。
御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)と思われます。

来宮神社の摂末社の詳細はこちらをクリックしてください。

参道の右手には三峯神社と第二大楠があります。
三峯神社の御祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)と思われます。

竹の鳥居がすてきです。

来宮神社の摂末社の詳細はこちらをクリックしてください。

第二大楠は空洞になっていて、

内部には小さな社があります。

さらに参道を進んでいくと、

御神水取りがあります。

そして御神水取りの先に、本殿(拝殿)があります。

来宮神社の本殿のご紹介

こちらが来宮神社の本殿(拝殿)です。

たいへん美しい本殿(拝殿)です。

こちらが本殿(拝殿)の左手前にある社務所(参集殿)です。
中には飲食スペースなどもあり、いろいろと活用されているようです。

来宮神社のサービスに興味のある方はこちらをクリックしてください。

本殿(拝殿)の右手には神輿殿と、

すてきな池があります。

そしてこちらの池の奥にある岩の上にあるのが、弁財天です。

来宮神社の摂末社の詳細はこちらをクリックしてください。

本殿(拝殿)の脇を抜け、いざ大楠へ

本殿(拝殿)の左手に、楠への小路(くすへのこみち)があります。

すてきな小路です。

楠への小路を抜けると、巨大な大楠がそびえ立っているのです。

とんでもなく大きいです。
こちらの大楠は周囲を歩くことができます。
実際に歩いてみると大楠の大きさがよくわかります!

・・・大きいですね。

ちなみに大楠の裏手には川が流れています。
風流です。

こちらの大楠は全国で二番目に大きい楠だそうです。

全国で一番大きな楠が気になったので調べてみると、どうやら鹿児島県にある蒲生八幡神社にある大楠が日本一大きいようです。

蒲生の大楠に興味のある方はこちらをクリックしてください。

来宮神社のここがすばらしい!

来宮神社に参拝させて頂くと分かるのですが、境内がたいへんきれいです。風情もあります。
これはひとえに、来宮神社の神主さんたちの努力と考え方によるのだと思われます。

それというのも、来宮神社のホームページを見ると、『コンセプト』といった文字がたくさんあります。
そう、こちらの来宮神社は『コンセプト』を持って運営されているのです。

来宮神社はそれほど規模の大きな神社ではありません。
また、失礼ながら神社の格式で見ると、来宮神社より格式の高い神社はたくさんあります。

しかし、来宮神社にはたいへん多くの参拝者の姿があり、にぎわっています。
これは神主さんたちが『コンセプト』を持って、来宮神社を運営されているからに他なりません。
(日本で二番目に大きい大楠もありますし)

神社とは神聖な場所で『コンセプト』なんてもってのほかだ!
と思われる方もいるかもしれません。

しかし個人的には来宮神社の考え方には賛成です。
埼玉にある高麗神社も、神主さんたちの努力によって参拝者がたいへ多い神社です。

▶高麗神社に興味のある方はこちらをクリックしてください。

やはり神社は、多くの人に参拝されてこそ、ですから。

来宮神社の御祭神のご紹介と考察

御祭神
五十猛命(いそたけるのみこと・いたけるのみこと)
大己貴命(おおなむちのみこと)
日本武尊(やまとたけるのみこと)

来宮神社の御祭神は上記の三柱の神様とされています。

境内にある由緒書きによると、

御祭神が熱海の地にやって来られた(祀られたであろう)順序は、

大己貴命(おおなむちのみこと)
日本武尊(やまとたけるのみこと)
五十猛命(いそたけるのみこと・いたけるのみこと)

であるようです。
ですが来宮神社のホームページでは、五十猛命が主祭神であるかのように記載されています。
公式ホームページが五十猛命と記述しているのであれば、来宮神社にもっとも関りの深い神様は五十猛命と考えられます。

それというのも・・・

五十猛命は樹木に関わりの深い神様

そう、五十猛命が来宮神社の主祭神とされるのは、樹木に関わりの深い神様だからではないでしょうか。

なぜなら来宮神社の境内には全国で二番名に大きい大楠がありますから。

樹木に関わりの深いとされる五十猛命を祀ることにも頷けます。

さて、
それでは五十猛命とはどういった神様なのか、超個人的に考察をしていきたいと思います。
(2018年11月時点での考察)

樹木に関わりの深い五十猛命とはどのような神様か

伊太祁曽神社から見る五十猛命

伊太祁曽神社は我が国に樹木を植えて廻ったと 『日本書紀』 に記される 「五十猛命(いたけるのみこと)」 を祀る神社です。植樹神五十猛命は一般には「木の神様」として慕われています。そのため、全国の木材関係者のお詣りが多い神社です。
また 『古事記』 には 「大屋毘古神(おほやびこのかみ)」 として記され、災難に遭われた大国主神(おほくにぬしのかみ)の生命を救った話が記されています。このことから ”いのち神” ”厄難除けの神” の信仰が篤く、病気平癒祈願、厄除け祈願の参拝が多い神社でもあります。

伊太祁曽神社ホームページより引用)

伊太祁曽神社のホームページがたいへん分かりやすいかと。

また、より詳しく知りたいという方は伊太祁曽神社のこちらのページがたいへん分かりやすいっですよ。

五十猛命と須佐之男命の関係性

五十猛命は須佐之男命(すさのおのみこと)の御子神とされる神様です。

須佐之男命といえば、天照大神(アマテラスオオミカミ)の弟神。
天照大神の治める高天原で暴れて、かの有名な天照大神が岩戸にお隠れになる『天岩戸』神話の発端となった神様でもあります。
須佐之男命が高天原で暴れるのが嫌になって、天照大神は岩戸にお隠れになってしまったんですね。

そして須佐之男命は、『天岩戸』事件の後、芦原中つ国に降ろされてしまったとされています。

その後芦原中つ国に降り立った須佐之男命が、ヤマタノオロチを退治する神話はあまりにも有名かと。

須佐之男命と須佐之男命を祀る武蔵一宮氷川神社に興味のある方はこちらをクリックしてください。

須佐之男命との関係性から五十猛命を超個人的に考察する

さて、
来宮神社の御祭神の五十猛命ですが、須佐之男命が高天原から追いやられた際に、五十猛命は須佐之男命に追従したのだそうです。

こちらがたいへん興味深いので、そのまま引用させて頂きます。

『日本書紀』の一書(別伝)にみえる素戔嗚尊(スサノオノミコト)の御子神。紀伊国に鎮座したとする。『日本書紀』の本文や『古事記』には登場しない。スサノオには八岐大蛇を退治するという英雄的な神というのとは別に,樹木の創造神という側面があり,こちらのほうがより原形に近いと思われる。五十猛神はその樹木神としての伝承に登場する。高天原から追われたスサノオに従って新羅国へ渡ったりしていて,スサノオとの関係の深さを思わせる。事績としては日本列島にあまねく樹木の種を広めた神であることが,称えられている。現在植林の神として和歌山市の伊太祁曾神社に祭られている。<参考文献>神田典城「スサノヲ神話の本姿」(大野晋先生古稀記念論文集刊行会編『日本研究―言語と伝承』)

コトバンクより引用)

五十猛命は日本書紀や古事記には登場しない神様とあります。
そして樹木神であるともあります。

さて、
上の引用文にもあるように、五十猛命は樹木神として登場するようです。

しかし!
引用文にあるように、そもそも須佐之男命にも樹木神の側面があるのです!

暴れ者や、ヤマタノオロチを退治した英雄、といった印象の強い須佐之男命ですが、実は様々な側面を持つ神様です!
(多くの神様の集合された結果、『須佐之男命』という神様になったからだろうか?)

むしろ引用文にもあるように、そもそもの須佐之男命は樹木の創造神という色が強いのかもしれません。

ゆえに、
須佐之男命の御子神である五十猛命が、樹木に関わりの深い神様とされていると考えられます。

もっとも、
樹木に関わりの深い神様だから、須佐之男命の御子神とされている、とも考えられますけどね。

それでは樹木神とはどのような神様なのか?

須佐之男命や五十猛命が樹木神として果たしたことは、様々な樹木の種を芦原中つ国に持ちこまれ、植樹して回られたこととされています。

このことから、
高天原の樹木の種(=大陸の樹木の種?)を芦原中つ国(=現在の日本)に持ちこみ、様々な樹木を植樹されたと考えられます。

古来より日本は、多くのものの材料に木材を使用してきました。
家屋であったり、船であったりと。
古来より日本は大陸に比べ、木材を材料とすることが圧倒的に多い文化圏であったように思います。

その木材となる樹木の種を持ちこんだ五十猛命と須佐之男命は、日本の発展に大きく寄与したといえるでしょう。

五十猛命と須佐之男命が持ちこんだ樹木の種は、食材となるだけではなく、木材にもなったことが考えられます。

『食』の面だけではなく『衣』や『住』の発展にも、五十猛命や須佐之男命が関わっていたことが考えられます。

さて、
ここであえて、別の側面から樹木神について考えてみたいと思います。

樹木神は製鉄技術も支えたのか?

先日もののけ姫を見ていて、ふと思ったのです。

製鉄に欠かせないもの。

原料となる砂鉄。
水。
そして火。

それでは火をおこすのに必要なもの。
そう、
燃料です。

そして当時の燃料といえば『樹木』の一択だったはずです。

武蔵一宮氷川神社のご紹介の際に述べたことなのですが、須佐之男命は『治水』と『製鉄』に優れた神様と考えられます。

須佐之男命と治水と製鉄に興味のある方はこちらをクリックしてください。

ここで『製鉄』に着目してみると、
製鉄に必要な燃料となる『樹木』の存在が浮かんできます。
もののけ姫を見たことがある方なら分かるかと思うのですが、当時の製鉄には大量の木材が必要ですからね。
山を伐採しすぎたあまり、おっことぬし様がお怒りになったり。

さて、
話は長くなりましたが、五十猛命と須佐之男命に樹木神という性質があるのは、製鉄にも関わっているのかもしれません。

衣食住に関わる樹木を植樹して回っただけではなく、燃料となる樹木も植樹して回ったのではないでしょうか?

もちろん今回の考察も超個人的な考察です。
最近もののけ姫を見たことで、思いついたにすぎません。

来宮神社を参拝させて頂き、五十猛命という神様に興味を持ったことで、須佐之男命という神様の姿がまた一つ見えてきたように思えます。

ふとしたきっかけ参拝させて頂いた神社から新たな閃きを得ることができる。
今後もじっくりと神社を参拝させて頂きたいと思います。

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